2013年 11月 19日
2四(8六)歩の変態性について |
M1で絶賛研究中のN村です。お久しぶりです
変態性のある手(もちろん実戦的な手に限る。9九角とかは違います。)は数あれど、その中でも5手目までの2四(8六)歩の変態性は突出しているといっても過言ではないと思う。ちなみに他には最序盤の7七(3三)桂、最序盤の1六(9四)飛、囲う段階の1八(9八or1二or9二)玉など。
自分的なベストオブ変態手は駒がぶつかってない段階の7七(3三)金で、実に汎用性が高い変態手。そのあと7六(3四)、6六(4四)のどちらに動いてもまだ変態。というか金や玉がもりもり3段目4段目に積極的に露出して行く形は変態性が高い。金玉だけに
話がそれました。今回は5手目までの2四(8六)歩の変態性についての魅力を伝えていきます。
■居飛車編~5手目▲2四歩について~
初手から
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲2四歩
で第1図
相掛かりの出だしから、▲7八金と指さずに▲2四歩と突っかける手。この図が基本となります。
定跡ではここで▲7八金なわけですが、そもそも千葉大将棋部の人たちはこの手の変化すら知らない人が多いと思うしそもそも相掛かりやる人いないし俺もやんないし。ノータイムで指すとハマってしまう変化や、それに追随して面白い変化があるので、自分で使っても良いしやられたときに適切な対応が出来るようにお勉強しましょう
・先手成功例 一直線の変化
第1図から
△8六歩 ▲2三歩成 △8七歩成 ▲2二と △8八と ▲3一と △7九と
▲4一と △同 玉 ▲2一飛成(第2図)
どうでもいい
・先手失敗例 定跡手順
第1図から
△同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △8七歩 ▲2三歩 △8八歩成
▲同 銀 △3五角(第3図)
まあこれも定跡だしおさらいね。
・先手成功例 原内流
第1図から
△同 歩 ▲7八金 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲2三歩(第4図)
▲2四歩と突いてから思い出したように▲7八金。しめしめと相手が飛車先を交換すると、ふしぎなことに定跡手順と逆の出来事が起こっている。
「いっけね~!ヘマこいた~!」と叫び、大げさに頭を抱えながら▲7八金を指すのがポイント
もちろん後手は▲7八金に対して悠々と△8四飛とさせばなんでもない
ちなみに奇襲大全に載ってます
・先手成功例 続・定跡手順
第3図から
▲2八飛 △5七角成 ▲2二歩成 △同銀 ▲3六角!(第5図)
意外と知らない裏定跡。図から6三の地点を守らなければ馬を作られてしまうが、飛車の横効きを遮断すると2二の銀がとられてしまう。かといって△6二飛では、先ほど馬にとってもらったおかげで▲5二歩!で痺れる。以下△同飛▲6三角成△8二飛▲8一馬で終了。(実は▲3六角以下も難解なんだけどそれは考えてみて)
最後の▲3六角で、▲4五角とする手順が、内藤國雄先生の『魔法のハメ手』という本で紹介されてます。
(ちなみに▲4五角は△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△3五馬)
この手順は将棋部居飛車党であるU澤部長や生意気1年生のO田君も過去にノータイムではまってくれました。感謝
・先手失敗例 続々・定跡手順
第3図から
▲2八飛 △5七角成 ▲2二歩成 △同飛 ▲2三歩 △1二飛(第6図)
上の手順では▲2二歩成に対して△同銀だったが、正解は△同飛
攻めをつなげるなら勢い▲2三歩だが、△1二飛と香にひもを付けながら(2二角打ちを必要以上に緩和)かわされて攻めが失敗。後手は適当なタイミングで△2四歩を打ってしまえば良い。
この変化がたしか『魔法のハメ手』に載ってたはずだけど、実は後手にはもっと良くなる手順がある。
・先手改善例 ギロチン戦法(!!!!?1?!!?!????)
記事構想段階では上の変化でこの定跡の変化の紹介をやめようと思ってたんだけど、タイムリーなことに11月20日号の週間将棋で改善手順が載せられていた。考察はしてないので紹介だけ
ちなみに俺は初めて知りました。何かに載ってるのかなこの変化
第3図から
▲2二歩成 △2四角 ▲2一と △5七角成 ▲3一と △同金(第7図)
週間将棋曰く3枚換えであんまりやりたくないとのことらしい
第3図から
▲2二歩成 △同飛 ▲同飛成 △同銀 ▲2五飛(第8図)
定跡通り飛車で対応するとあっという間に2枚取りが決まる。
かといって▲2二歩成 に △同銀だと、▲2八飛で上の続・定跡手順の変化に合流する。これは笑える。
多分3枚換えの変化が怪しいので次の号の解説がそれになるんじゃないかと予想
・色々難解 カツ丼スペシャル(後手)
第1図から
△8六歩 ▲2三歩成 △8七歩成 ▲2二と △同 飛
将棋電王トーナメント予選リーグで出現した変化。一直線の変化からの変化で、▲2二とに△同飛。
そもそも先手が5手目に▲2四歩と突いてる(驚愕)。
実はコンピュータ将棋に評価させたら5手目の正解は▲2四歩なのかもしれない。ロマンがあるね。
カツ丼スペシャルまとめ(ニコ動へのリンク)
振り飛車編もやろうとおもったんだけど(主に角頭歩戦法)もう疲れたのでやめます。次の人ぜひお願いします。とりあえず超超超超基本的な定跡の中にもいろんな変化があることを知ってくれればうれしいです。
次はE川君に回します。これの振り飛車編か変態手のことか変態のことかもしくは全然別の事書いてくれるとうれしいナー
変態性のある手(もちろん実戦的な手に限る。9九角とかは違います。)は数あれど、その中でも5手目までの2四(8六)歩の変態性は突出しているといっても過言ではないと思う。ちなみに他には最序盤の7七(3三)桂、最序盤の1六(9四)飛、囲う段階の1八(9八or1二or9二)玉など。
自分的なベストオブ変態手は駒がぶつかってない段階の7七(3三)金で、実に汎用性が高い変態手。そのあと7六(3四)、6六(4四)のどちらに動いてもまだ変態。というか金や玉がもりもり3段目4段目に積極的に露出して行く形は変態性が高い。
話がそれました。今回は5手目までの2四(8六)歩の変態性についての魅力を伝えていきます。
■居飛車編~5手目▲2四歩について~
初手から
▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲2四歩
で第1図
相掛かりの出だしから、▲7八金と指さずに▲2四歩と突っかける手。この図が基本となります。
定跡ではここで▲7八金なわけですが、そもそも千葉大将棋部の人たちはこの手の変化すら知らない人が多いと思うし
・先手成功例 一直線の変化
第1図から
△8六歩 ▲2三歩成 △8七歩成 ▲2二と △8八と ▲3一と △7九と
▲4一と △同 玉 ▲2一飛成(第2図)
どうでもいい
・先手失敗例 定跡手順
第1図から
△同 歩 ▲同 飛 △8六歩 ▲同 歩 △8七歩 ▲2三歩 △8八歩成
▲同 銀 △3五角(第3図)
まあこれも定跡だしおさらいね。
・先手成功例 原内流
第1図から
△同 歩 ▲7八金 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲2三歩(第4図)
▲2四歩と突いてから思い出したように▲7八金。しめしめと相手が飛車先を交換すると、ふしぎなことに定跡手順と逆の出来事が起こっている。
「いっけね~!ヘマこいた~!」と叫び、大げさに頭を抱えながら▲7八金を指すのがポイント
もちろん後手は▲7八金に対して悠々と△8四飛とさせばなんでもない
ちなみに奇襲大全に載ってます
・先手成功例 続・定跡手順
第3図から
▲2八飛 △5七角成 ▲2二歩成 △同銀 ▲3六角!(第5図)
意外と知らない裏定跡。図から6三の地点を守らなければ馬を作られてしまうが、飛車の横効きを遮断すると2二の銀がとられてしまう。かといって△6二飛では、先ほど馬にとってもらったおかげで▲5二歩!で痺れる。以下△同飛▲6三角成△8二飛▲8一馬で終了。(実は▲3六角以下も難解なんだけどそれは考えてみて)
最後の▲3六角で、▲4五角とする手順が、内藤國雄先生の『魔法のハメ手』という本で紹介されてます。
(ちなみに▲4五角は△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△3五馬)
この手順は将棋部居飛車党であるU澤部長や生意気1年生のO田君も過去にノータイムではまってくれました。感謝
・先手失敗例 続々・定跡手順
第3図から
▲2八飛 △5七角成 ▲2二歩成 △同飛 ▲2三歩 △1二飛(第6図)
上の手順では▲2二歩成に対して△同銀だったが、正解は△同飛
攻めをつなげるなら勢い▲2三歩だが、△1二飛と香にひもを付けながら(2二角打ちを必要以上に緩和)かわされて攻めが失敗。後手は適当なタイミングで△2四歩を打ってしまえば良い。
この変化がたしか『魔法のハメ手』に載ってたはずだけど、実は後手にはもっと良くなる手順がある。
・先手改善例 ギロチン戦法(!!!!?1?!!?!????)
記事構想段階では上の変化でこの定跡の変化の紹介をやめようと思ってたんだけど、タイムリーなことに11月20日号の週間将棋で改善手順が載せられていた。考察はしてないので紹介だけ
ちなみに俺は初めて知りました。何かに載ってるのかなこの変化
第3図から
▲2二歩成 △2四角 ▲2一と △5七角成 ▲3一と △同金(第7図)
週間将棋曰く3枚換えであんまりやりたくないとのことらしい
第3図から
▲2二歩成 △同飛 ▲同飛成 △同銀 ▲2五飛(第8図)
定跡通り飛車で対応するとあっという間に2枚取りが決まる。
かといって▲2二歩成 に △同銀だと、▲2八飛で上の続・定跡手順の変化に合流する。これは笑える。
多分3枚換えの変化が怪しいので次の号の解説がそれになるんじゃないかと予想
・色々難解 カツ丼スペシャル(後手)
第1図から
△8六歩 ▲2三歩成 △8七歩成 ▲2二と △同 飛
将棋電王トーナメント予選リーグで出現した変化。一直線の変化からの変化で、▲2二とに△同飛。
そもそも先手が5手目に▲2四歩と突いてる(驚愕)。
実はコンピュータ将棋に評価させたら5手目の正解は▲2四歩なのかもしれない。ロマンがあるね。
カツ丼スペシャルまとめ(ニコ動へのリンク)
振り飛車編もやろうとおもったんだけど(主に角頭歩戦法)もう疲れたのでやめます。
次はE川君に回します。これの振り飛車編か変態手のことか変態のことかもしくは全然別の事書いてくれるとうれしいナー
by chiba_univ_shogi
| 2013-11-19 04:02
| 将棋の話題